おばあちゃんの知恵 役立つ暮らしの辞典

昔から語り継がれる暮らしの知恵を発信

おばあちゃん直伝!住まいに関する知恵2

 昔から伝わる知恵や工夫には、今の私たちの生活にも大いに役立つものがたくさんあります。おばあちゃんの知恵袋には、日常のちょっとした困りごとを解決するためのアイデアや、簡単に実践できる工夫が満載です。このブログでは、そんな知恵や工夫を通じて、皆さんの生活がより快適で豊かになるようなお手伝いをしたいと思っています。どうぞお楽しみください。

 

押し入れに物をしまうときは、下にすのこを敷いて風通しを良くする。

 日本は、わずかに2月ごろの乾いた季節を除くと、1年の大部分が湿潤気候でとくに、梅雨期、霖雨期などは、80パーセント以上の湿りの日が続くこともめずらしくありません。不用意に押し入れに物をしまうと、湿気ったり、カビが生えたり、虫の害を受けたりして、いざ着たり、使ったりしようとするとき、ぜんぜん役に立たないということになります。

 とくに、最近建てたばかりの建造物は、壁面が結露しやすいので、湿潤期にはとくに注意する必要があります。壁に接したふとんが、夕方までにぐっしょりぬれてたなどということもよく起こります。壁から5センチぐらいはかならず離してしまうといった工夫も、日本のような天候では必要となります。

 よく、新聞紙や風呂敷などを敷いている家庭を見掛けますが、とてもこれだけでは湿気を防げるものではありません。さりとて、大工さんに頼んで押し入れの改造工事をしてもらうのも面倒です。

 こんなとき、すのこかすだれを敷くという、最も簡単で有効な方法を試してみてください。風通しがよくなり、湿気を防ぐことができます。

 

穂先のまがったほうきは、塩水につけてまっすぐに。

 掃除は電気掃除機任せ。ほうきなど置いていない、という家庭も多くなりましたが、さっととり出せる手軽さや小回りが利く点などを考えると、昔ながらのほうきの魅力も、なかなか捨て難いものです。もっとも、そのほうきも、先がなぎなたのように曲がってしまっていたのでは思うように使うことができません。

 もし、曲がっていたり、妙な癖がついてしまっていたら、海水程度の塩水に2時間ぐらいつけてみましょう。穂先が柔らかくなったら水気をよくきり、形を整えてぶら下げ、日陰で自然に乾かします。

 くせが直るだけでなく、しなやかになって使いやすくなりますから、買ったばかりのほうきを、下ろす前に、わざわざ塩水につける人もいます。また、たとえ癖がなくても、ときどきは洗剤液で洗い、塩水で仕上げをしておくといつも気持ちよく使うことができるでしょう。

 なお、ほうきはしまい方が悪いと癖がつきやすくなります。先を下にして立てかけるのはやめ、必ず吊るすようにしてください。長居の客への、おまじないの「穂先を上」も感心しません。

 

 

 

こぼれた醤油やインクを広げたくないときは、粉をたっぷりかけてから拭き取る。

 テーブル掛けや畳、本など、汚れを広げたくないところへ醤油やインクやケチャップなどをこぼしてしまったとき、へたに雑巾や紙を使うと、たまった液体を、かえって押し広げてしまうことがあります。

 こんなとき、一昔まえの主婦なら、かまどやこんろの灰をすぐ振りかけたものです。いまでは、灰はほとんどないでしょうから、小麦粉、タルカンパウダー、重曹、クレンザーなどの粉類を、たっぷりかけ、粉に液体を十分吸い取らせてから拭き取ると、きれいにとれます。

 

 

 

ニス塗りのテーブルについた白いシミは、アルコールで浸した布でとる。

 木製のテーブルは、表面が、ラッカー塗装、ニス塗装、合成樹脂塗装、オイル塗装などで美しく仕上げられていますが、うっかり熱いやかんを置こうものなら、すぐ白い輪ジミができてしまいます。これを防ぐためにも、茶卓、鍋敷きなどの生活の知恵が生まれたわけですが、万一、輪ジミをつくってしまったときは、どう対処すればよいでしょうか。

 私たちの先人は、このようなときの知恵も教えてくれます。ニス塗装の輪ジミは、アルコールを浸した布をその上に置き、2、3分してから、軽くその周辺を外から内へ拭くと、塗りが平均されて、あとかたなくきれいになおります。

 最近では、便利なスプレー塗装などもできましたが、いざというときの応急処置として知っておきたい知恵の一つと言えましょう。

 

瀬戸物のシミは、みかんの皮に塩をつけてこすると落ちる。

 お正月にみかんや南京豆でお茶を飲んだあと、お年寄りが、みかんの皮で湯飲み茶碗についた茶渋を、こすっているのを見た人はいらっしゃらないでしょうか。これは、ひとによると「みかんの皮に塩をつけて…」となりますが、茶渋などの瀬戸物のシミを落とすのに、たいへん効果があるのです。

 というのは、みかん、柚子、夏みかん、レモンなど柑橘類の皮には、石鹸の原理を作り出す鹸化性という働きがあり、汚れを落とす力があります。それに、これらの皮は適度な軟らかさと水分を持っており、力を入れてこすっても、瀬戸物の表面に傷をつける恐れもありません。さらに、塩をつけてこすれば、塩は茶渋の成分である、タンニンと結びつきますから、瀬戸物にこびりついていた茶渋もきれいになります。

 まさに、天然の磨き布と磨き砂のように、みかんの皮や塩が作用しているわけです。茶碗だけでなく、まな板や調理台、流しなどに、クレンザーをつけても応用できます。

 

みかんの皮は、乾燥させてもあらゆる用途に使用できる万能素材。

 

まとめ

 今回ご紹介したおばあちゃんの知恵、押し入れの湿気対策、穂先の曲がったほうきの直し方、こぼれた醤油やインクの拭き取り方、そして瀬戸物の茶渋の取り方は、どれも昔から伝わる効果的な方法です。日常のちょっとした困りごとに、おばあちゃんの知恵がきっと役立つことでしょう。これからも、昔ながらの知恵を取り入れて、快適な生活を送りましょう。今後もまた、皆さんの生活に役立つ情報をお届けします。

 

kjmmtys.hatenablog.com

 

kjmmtys.hatenablog.com