風邪対策は、季節ごとに重要なテーマです。特に、おばあちゃんから受け継がれてきた古くからの知恵や家庭療法が、風邪対策において頼りになることが多いです。昔ながらの方法や民間療法は、風邪知らずの秘訣を見つける手助けをしてくれます。風邪対策には、体を温めることや栄養を意識した食事、特定の野菜や飲み物の摂取など、様々なアプローチがあります。
おばあちゃんの知恵袋には、風邪を予防したり緩和するための独自の方法がたくさん詰まっています。風邪知らずの秘訣を探る中で、その効果や使い方を知ることで、風邪のシーズンを健やかに過ごすヒントを見つけることができるかもしれません。風邪予防や体調管理に関する家庭療法は、日常生活に取り入れやすく、自然な方法で健康をサポートしてくれます。
おばあちゃんから語り継がれる民間療法を紹介します。風邪知らずの秘訣を探ってみましょう。
のどの痛み
あつあつのネギみそをのんで、発汗と解熱を促す
万病のもと、と言われる風邪も、引き始めのうちに手当をすれば、簡単に治ります。ゾクゾクと寒気がしたり、鼻や喉の調子が悪くなったら、暖かくして寝るのが一番。
細かく刻んだネギ、かつお節、味噌をお椀に入れて熱湯を注いだものを、おばあちゃんは「ねぎみそ」と呼んでいます。熱々のところを、フーフーと吸いながら飲むのがコツで、その後すぐに布団に入って休みます。大人なら、ネギみそに大根おろし、おろししょうがを加えると、発散・解熱の効果が一段と高まります。
長ネギをさらしにくるみ、のどに当てて炎症を鎮める
風邪をひきやすい冬場は、長ネギの収穫期です。ねぎのヌルヌルの成分には、炎症を鎮める働きがあるようで、手近な湿布剤として重宝されてきました。
ネギの白い部分を5~10センチの長さに切り、縦2つ割にして中に塩をふります。元どおりにとじてさらしのてぬぐいに包み、のどに当てて、てぬぐいの端を頭の上でしばって固定します。
また、縦に割ったネギの切り口の方を火で炙り、しっとりさせてから使う方法もあります。
やけどをしないように、少し冷ましてから、ヌルヌルの方をのどに当てます。
里いもをすりおろしたもので湿布。いも薬と呼ばれる
熱と腫れのある症状には、いも薬と呼ばれる里いもの湿布が何よりです。
風邪のほかにも、打ち身、ねんざ、五十肩など、幅広く利用されてきた民間医療です。
里いもは皮を厚めにむき、身をすりおろして同量の小麦粉と少量のおろししょうがを加えて、よく練り合わせます。
里いもでかぶれる人も多いので、肌に直接触れないように、和紙の上にいも薬を厚めに伸ばし、さらに、和てぬぐいなどで包んで患部に当てましょう。
冬のびわの葉を焼酎に漬けた湿布薬がよい
同じ風邪でも、扁桃腺が腫れると治りが遅く、また、のどの痛みが長引くので食事も思うようにすすみません。
びわの葉には、こうした頑固な腫れと痛みをとる作用があります。
特に、11月から12月ごろまでの、厚ぼったい暗緑色の硬いはに、有効成分賀多く、この時期に湿布薬をたっぷり作っておけば、一年中安心。
びわの葉を1センチ幅に刻み、びんに入れて上からアルコールか焼酎(35度くらい)をひたひたに注ぎます。25日くらいすると、葉から水分が溶け出して液が暗緑色になってきます。ここで葉を取り出して捨て、液だけを保存します。
液は熱湯で2倍に薄め、布を浸して絞り、少し熱めのところでのどに当てます。冷めたら替えます。
びわの実も果汁酒にしておくと香りのよいお酒になり飲めば体が温まります。
のどの痛みと咳
大根の水あめ漬けの汁で、炎症を鎮める
大根の成分と水あめ(または蜂蜜)の成分が溶けあって、炎症を鎮めます。口当たりがよいのもとりえ。
作り方は、大根をさいの目に切り、水あめ(または蜂蜜)を加え、1時間ほどおく。
咳止め
梅干しのしそ2枚に熱い番茶を注ぎ、寝る前に
風邪で早く寝ようと思っても、横になると咳が出て苦しいばかり。こんな経験は誰にも何度かあるもの。咳がひどく鳴らないうちに、しそ番茶をのんで布団に入ると良いでしょう。
梅干し用に漬けたしその葉があれば2枚をよくもんで湯のみ茶碗に入れ、上から熱い番茶を注ぐだけ。のどのいがらっぽい感じがすっとおさまり、体も温まって気持ちよく寝つけます。
激しい咳も、生しょうがの黒焼きで治まる
コンコン、とのどの奥から続けざまに出る咳は、痰が出ないのでなおのことつらいものです。こんなときは、咳止めの特効薬として知られる、生しょうがの黒焼きを試してみましょう。
フライパンかほうろくに生しょうがを入れて厚手のふたをします。ごく弱い火にかけてじっくり蒸し焼き。やがて白い煙が出て、さらに火をかけつづけると、4時間ほどで煙が青くなってきます。そこで火を止め、十分に冷ましてから中の黒焼きをはがすようにとりだします。寝る前に、この黒焼きを2~3グラム飲むと、翌朝不思議なくらい咳が治まっているものです。
風邪ひき体質改善
みかん風呂を長く続けて皮膚の抵抗力を強める
おばあちゃんは、みかんの皮も無駄にはしません。捨てずにざるなどに入れて乾かします。みかんの皮を干したものを陳皮(ちんぴ)と呼ばれ、漢方でもよく用いられる薬効の高いもの。冬場ならいくらでも手に入り、暖房中の室内なら日数をかけずに干しあがります。
カラカラに乾いたみかんの皮を5~10個、おふろに入れると、肌がすべすべして体の芯まで温まり、湯冷めしにくくなります。これを長時間続けると、皮膚に抵抗力がつき、風邪をひきやすいよわい体質も改善されるといわれます。
有効成分の多いみかんの皮を粉末にして常食
陳皮(ちんぴ)に含まれるビタミンAやビタミンCなどの有効成分を効果的に利用するには、粉末にして飲むのが一番。
生の皮の内側にある白いわたはこそげ落とすか、はじめから黄色い表面の部分だけをナイフでむきとるかします。十分に乾かしたら細かくくだき、すり鉢ですります。これを、みそ汁、漬けもの、うどんなどにふりかけたり、ごまやかつお節などと合わせて陳皮のふりかけを作って、食卓にいつも置いておきましょう。長時間続けて体質を改善します。
まとめ
風邪の季節に備えて、このブログではおばあちゃん直伝の民間家庭療法を通じて風邪の治療方法を紹介しました。風邪による鼻水や咳、のどの痛み、発熱など、様々な症状に対するおばあちゃんたちの知恵やアドバイスを紹介しました。
おばあちゃんたちの伝統的な治療法は、風邪の症状を和らげるための身近な方法を提供しています。特定の食事や飲み物、野菜、温かいお風呂や体質改善など、風邪を克服するためのさまざまな民間療法があります。
現代医学は進歩していますが、自然な方法や伝統的な治療法を取り入れることで、風邪の症状を和らげることができるかもしれません。このブログを通じて、おばあちゃんたちの知恵と経験を活用し、風邪を早く治し、快適な日々を取り戻す新たな方法を見つけていただけたら幸いです。
私たちの身近にある伝統的なケアの大切さを再確認し、おばあちゃんの知恵を大切にして、健やかな日々を送れるよう願っています。